流鉄小金城趾駅から徒歩10分。戦国時代の歴史を体感できる遺構が残る大谷口歴史公園をご紹介します。
戦国時代に存在した小金城は、建築物が残されていないため、平成9年に松戸市が大谷口歴史公園として整備しました。
土塁や空堀といった遺構によって、戦国の城として使われた当時の様子を感じられる公園です。
また、周囲は豊かな森に囲まれており、森林浴も楽しめるのが魅力です。
小金城の歴史と公園の成り立ち
大谷口歴史公園は、戦国時代に築かれた小金城跡を残すためにできた公園です。
小金城は下総の戦国武将である高城胤吉(たねよし)によって1537年(天文6年)に建てられたあと、胤吉・胤辰・胤則(たねのり)と3代にわたって居城しました。
しかし、1590年の豊臣秀吉の関東攻めによって開城し、その後廃城となっています。
大谷口歴史公園には当時の貴重な遺構がいくつか残されており、戦国時代の歴史を間近に感じられるでしょう。
大谷口歴史公園は、流鉄小金城趾駅から徒歩10分、R常磐線北小金駅からは徒歩15分ほどの場所に位置しています。
今回は流鉄小金城趾駅からの道のりをご紹介しましょう。
流鉄小金城趾駅の改札を出て左側に出て階段を下りると右へ。
住宅街を5分ほど歩くとマツモトキヨシが見えるので、そこで左折してください。
右手に見える森に沿って歩いていると、交差点の向こうに大谷口歴史公園が見えてきます。

「入口はどこかな」と探していると、すぐ左側にありました。
少し急な階段を登っていくようです。
暑い日でしたが、豊かな緑に囲まれてひんやりと涼しく感じられました。

階段の右手には、「虎口門」と「障子堀」の案内があります。
大谷口歴史公園には4つの主要な遺構が残っており、それぞれ案内があるので迷うことなく見つけられるでしょう。

歴史を堪能できる遺構が残る公園
大谷口歴史公園はその名の通り、歴史を体感できる公園です。
園内には戦国時代に築かれた4つの遺構跡が残されています。
- 虎口門(こぐちもん)
- 畝堀(うねぼり)
- 障子堀(しょうじぼり)
- 土塁(どるい)
城の入り口で敵からの侵入を防ぐ虎口門

城の入り口にあたる虎口門は、敵の侵入を防ぐための重要な防御施設でした。
現在も跡が残っており、当時の状況を想像できるのではないでしょうか。

侵入者をスムーズに進ませない畝堀

畝堀は、田畑の畝のように細い道が格子状に配置された堀が特徴です。
畝の間に足を取られることで、侵入者はスムーズに進めなかったといいます。

堀の中に畝を掘り起こした障子堀

障子堀は堀の中に土手状の畝を掘り起こしており、上から見ると障子のように見えることが特徴です。
障子のような仕切りを設けることで、敵の侵入を妨いでいました。

土を盛り上げて侵入を防ぐ土塁

土塁は土を盛り上げた土手で、敵の侵入を防止することが目的です。
土塁の案内板がある周辺に当時の土塁が残っていました。

公園の魅力と散策ポイント
大谷口歴史公園は、歴史的な一面だけでなく自然豊かな環境も大きな魅力の一つです。
公園内の散策路はきれいに整備されており、歴史を感じながら四季折々の風景を楽しむことができます。
ただし、園内には急な階段が多く遊具はないため、小さなお子様連れにはあまり向いていません。

むしろ、ゆっくりと森林浴をしながら、運動がてら散歩をしたい方におすすめです。
特に晴れた日は、戦国時代の面影を感じながら、のんびりと過ごすのに最適でしょう。
流鉄小金城趾駅までの帰り道には、ぜひ大谷口馬屋敷緑地を通ってはいかがでしょうか。
さらに、森林浴の続きが楽しめますよ。

道も整備されて歩きやすいのでご安心ください。

大谷口歴史公園は、戦国時代の貴重な遺構を間近で見られる特別なスポットです。
歴史好きの方はもちろん、自然をリフレッシュしたい方にもおすすめの場所です。
ぜひ、戦国時代の息吹を感じながら、心地よい散策を楽しんでみてください。
大谷口歴史公園
住所:千葉県松戸市大谷口176他
アクセス:JR常磐線北小金駅より徒歩約15分、流鉄小金城趾駅から徒歩約10分
駐車場:なし